私が所属していた、
ICTコミュニケーションズ株式会社では、
スマートパッドマスターという認定資格を運営していた。
iPadを始めとしたタブレット端末の活用を教えるインストラクターの認定資格だ。
今でも、認定資格を取得したインストラクターの方々が、全国でiPad教室などを開いて活躍されている。
その認定研修で
、私がよく話していたのが、この「使いこなす」という言葉。
研修の中で、講師候補の方々に、
「皆さん、iPad使いこなせていますか?」
と質問をする。
そうすると、多くの方が自信なさげに、使いこなせているとは言えない。という反応をする。
すでに、普段使われていて、多くの知識や経験を持った方々なのにもかかわらず。
そんなとき、
私がiPadの購入をご支援したある方の話をする。
その方は、70歳の男性で、本を書かれる方。
パソコンが苦手で、今まではガラケーを使って執筆をしていたという。(これはこれで凄い)
ただ、どうしても時間がかかるので、iPad発売時に、これなら執筆に使えるかも!と購入を決意されました。
その方の目的は、ただ一つ。
執筆がしたい。
そのため、
iPadで執筆するためのアプリだけ教えて、操作方法を学んでいただいた。
他のインターネットや地図、他のアプリなどは全く使わずに。
さて、この方は、iPadを「使いこなしている」でしょうか。
私は、この方は、間違いなく「使いこなしている」と思うんです。
その方は、iPadから、すでに3冊の本を生み出されました。
今の世の中、本当に色々なことができるもので溢れかえっています。
スマホでも家電でもソフトウェアでもそう。
機能の一つ一つを追ってしまうと、使いきれなくて当然です。
ただ、
機能を全て使えていない = 使いこなせていない
ではないと思うんです。
本質は、それを使って何をしたいのか。何ができるのか。
それが達成できているのであれば、それは、充分に「使いこなしている」と言えるのではないでしょうか。
そして、そこまで導いてあげることができるのが、講師やインストラクターだと思います。
自信を持って「使いこなせてます!」と言える方々を増やしていくために、
少しでもお役立ちできればなと思っています。